米国大学院の学生の扱いは不平等? その3

最後に、同じキャンパスにいる、日本人の経営学専攻の大学院生に聞いてみた:

これ、学部にもよるような気がします。

経済学部の博士課程は、カリキュラム的に、まず沢山の人を入学させて、最初の2年間の重いコースワークで学生を選別して、あまり向かない学生は、修士をとらせて外に出す、ということをやっています。2年目の終わりくらいに指導教員を決めますが、やはり成績良い学生を欲しいと思う教員が多いようです。

その意味でいうと、ここに書いてあるようなことは、大学によって温度差はあるものの結構実際にあります。特にトップスクールはこの傾向強いです。

ただ、例えば僕のいる経営学は、こういう雰囲気はあんまりなく、入学時点で指導教員決まってますし、指導教員が親身になって面倒みてくれます。

理系でこういうことを聞くかというとあまり聞いたことがありません。そもそも、受け入れた学生がきちんと博士とって、就職できなければ、指導教員の能力が問われます。そして、そもそも博士に向いていない学生だったら、入試で受け入れたときの見る目がないと思われてしまいます。これが続くと良い学生が集まらなくなってしまう。

なので、これはあくまで経済学部の特徴という風にとらえるのが良いのではないでしょうか。ちなみに、経済学は、向いてないけど、入学する人も多いので、無理して博士を最後までとらせるより、向いてない人を修士で外に出して、次のキャリアを歩めるようにした方が、本人のためにもなるように思います。