藤子不二雄シリーズ・主人公の移動速度

最近は見なくなったが、昔は複数の児童向け雑誌に忍者ハットリ君は100mを8.1秒で走ることができるという記述があった。人類の最高記録が100m9秒台であるから、本当にこんな人がいたらすごいことである。小学校の頃、時速を計算しようとして、1秒当たり12.345679m走ることを見いだし、比較的印象に残る数列になっているのは偶然かな、と考えたものである。

さて、覚えたてのMatlabで時速を計算すると(これくらいならば、Matlabを使うまでもないが)、

>> 100 / 8.1 * 60 * 60 / 1000

ans =

   44.4444

約44.4 km/hという答えが出た。テレビでハットリ君が電車より速く走っている描写があったが、この速度では通勤電車すら追い抜くのは難しそうだ。

一方、同じ藤子不二雄シリーズのパーマンは119km/hで空を飛べる。そしてもう1人のパーマンと手をつないで飛ぶ事により速度は倍になる。もう1人つなげばさらに倍。この調子で手をつないでいくと、速度はどのように上昇するのだろうか。またMatlabの出番である。とりあえず30人まで計算すると、

v1 = 119 * 1000 / 60 / 60;
c = 299792458;
 
limit = 30;
 
v = NaN(1,limit);
v(1) = v1;
for i = 2:limit
    v(i) = v(i-1)*2 / (1 + v(i-1)^2/c^2);
end
 
v_kmph = arrayfun(@(x) x * 60 * 60 / 1000, v)

1人では高速道路を走る自動車より少し速い程度だが、2人一緒に飛べばそこらの特急電車より速く飛べそうだ。4人になれば旅客機並み、5人で戦闘機並み、9人でスペースシャトル並みになる。25人いれば、光速度の95%、26人いれば、光の速度の99.9%に到達する。

ちなみにこの計算、どれくらい誤差があるのか、気になるが....。