海外バイオインフォマティクス研究者募集情報

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Q&A:北米の研究室でバイオインフォマティクスの研究者として働き始めるには
(あくまでも私の個人的見解です。自己責任で参考にして下さい。)

Q: 米国で研究者として働くには、事前に沢山の卓越した業績が必要なのでしょうか。
A: 希望職位によります。

米国で有名な研究機関のPI(principal investigator, 研究室主催者)になるためには、Science, Nature等のトップジャーナルで筆頭となる業績を少なくとも数本は持っている必要があるかも知れません。研究資金獲得能力なども問われるでしょう。

ポスドクやvisiting scholar、project scientistとして働くなら、トップジャーナルの筆頭論文が一本もなくても、雇用してくれるところは多いと思います。"Change the world"的な論文である必要はありません。"Make scientific progress"的でいいので、自分の成果を着実に論文にまとめることをお勧めします。

Q: 事前に学会等で顔を売っておいた方がいいですか。
A: チャンスを増やす意味で、そうすることにこしたことはありません。

学会で研究成果をアピールし、行きたい先の研究室のPIと親しくなれば、その研究室で働ける可能性はぐっと上がります。

ただ、そういうアピールが苦手でも、インターネットで行きたい研究室の情報を探し出してコンタクトを取る等、他の方法はあります。

Q: 働きたい研究室にメールでCVを送って採用の問い合わせをしましたが、返事が来ません。
A: 先方はメールの問い合わせにいちいち対応できないのでしょう。

有名な研究室になると同様の問い合わせがしょっちゅうあるし、質の悪い応募者の問い合わせも多数あるので、どこの馬の骨とも分からないような応募者の問い合わせにいちいち対応していられないのでしょう。

まずは自分の問い合わせ文やCVをもう一度見直してみましょう。ほとんど同じ文面の問い合わせを多数の研究室に闇雲に出してはダメです。読む方からすれば、当該研究室の情報をほとんど収集していないように取られます。まずは行きたい研究室がどのような研究をやっているかよく調べ、「貴方の研究室はこんな研究をやっていて、それは私のこういう興味と合うので、行きたいのです」ということをしっかりアピールしましょう。

それがしっかり出来た上で、沢山の研究室に応募をかければいいのです。下手な鉄砲で数を撃つのではなく、丁寧な鉄砲で数を撃つようにするのです。

また見栄えの良いCVとWebページを作っておくと、多数の応募者の中でも目立つことができると思います。

Q: 米国の研究室に採用されるに当たってコネは必要でしょうか。
A: 通常Reference personが3人必要です。

採用する側が気にするのは書類上の業績だけではありません。応募者の研究能力と人間性が現在の職場でどのように見られているのかが、採用する側に取っては応募者の素性を知る上で大きな手がかりとなります。

良く知っている人からの紹介であれば、採用する側としては安心ですし、応募者が採用される確率は高くなるでしょう。これがいわゆるコネでしょうか。

また良く知らない人でも、研究室の教授など、信頼できる人からの紹介であれば、応募者の中での注目度は上がるでしょう。自分が所属する研究室の教授や所長に行きたい米国の研究室のPI宛に紹介状を書いて頂くのは有効な手段だと思います。研究室の教授に快く紹介状を書いて頂けるような信頼関係を作っておくのも重要でしょう。

しかしこういった手段に頼らなくても、採用してくれる研究室はあります。但し、その場合でも通常3人のReference person(照会先)が必要ですので、自分のことを推薦してくれる研究室の教授や、先輩、同僚を3人決めて、その方たちに先方からの問い合わせに応じて頂くよう、お願いしましょう。

Q: 給与を含む研究資金は自分で用意した方がいいですか。
A: 採用される確率はかなり上がると思いますが、先方から給与をもらうメリットもあると思います。

採用する側にとって人件費は大きな負担になります。この負担がなくなるとなれば、当然採用の確率はかなり上がります。また、研究費を自分で獲得した点も大きく評価され、採用後は基本的に研究に集中できるでしょう。

但し、先方から給与をもらって働くことにも意義があると思います。自分の研究をするだけでなく、ラボの仕事も引き受け、自分がどうすれば評価されるのか、文化が異なる同僚とうまく仕事をするためにはどうすればいいのか、自分で考え、経験を積むことによって大きく成長できると思います。


Q: 既に30代後半なのですが、米国の研究室で働くのは難しいでしょうか。
A: 一概に難しいとは思えません。

超一流の実績を持っていて、自分で大型研究費を獲得できると認められれば、40代でも50代でも採用される可能性があると思います。

またそのような一流の実績がなくても、先方の分野と自分の興味・強みが一致し、かつそれなりの実績を持ち合わせていれば、採用のチャンスが大いにあるでしょう。

例えばvisiting scholarとして雇用してくれるところを探してみてはどうでしょうか。

Q: 面接を受けに米国まで足を運ぶ必要はありますか。
A: 通常はSkypeなどで十分だと思います。

教授採用など、重要な職位に就く研究者を採用する場合は、一日がかりで面接をするという話を聞きます。

visiting scholar等であれば、研究室にもよりますが、通常はSkypeなどで十分だと思います。